次の目的地点は伊豆岬。この当たりで食事をしようと思った。
でも地図で見るからに30分以上は走りそうだ。それ以外はさほど観光できる
ところがなかった。 そう思っていたら急に雨が降り出した。
「オイオイ!俺にどーしろっていうんだ?? 熱帯の島に来てまでかさなんて持ってこなかったゼ!」 「しかも!こんなところにコンビニなんてないゼー!」 半ばヤケになっていた。しかし、自然はそんな僕をあざ笑うかのように雨音を 激しくさせてきた。 「ヒーー!ダメだぁ!!」
僕は道路沿いの郵便局の軒下に雨やどりした。 なんと、先客が…!? よく見るとさっき僕を追いこしていった女の子だった。 うお!ラッキーと思いつつもビショビショだったんで、
「すみませーん、雨宿りさせてください。」
すると、「どうぞ。」という優しい笑顔。 「意外にカワイーじゃねーかー!」そう思いつつ、ほんの少し話した。 彼女も東京から来ていて、今回も1週間くらい島でキャンプするそうだ。 しかも女の子ひとりで。大丈夫なのか?と思うけど、キャンプ場だと意外に
安全なのかな?この子なら安全じゃないかも。。。(*^_^*) 雨も小降りになってき、「それではお先に!お気をつけて。」と言い、彼女は 自転車を走らせていった。
それじゃ、僕も!というのはあまりにアンマリなんで少し出発を遅らせた。 東京に戻るとさっぱりした明るいOLさんなんだろうな、と思い、僕は伊豆岬へと
向かった。 伊豆岬には12時半ころ着いた。しかし、食事が出来るところなんてどこにもなかった。 雨もまた少し降ってきたし、さっきの女の子はいないし、お腹はすくしで 僕は早々と伊豆岬をあとにした。 お腹がすいた。。。本当に俺は旅行に来ているのか?? しかし、道路はどんどん山の方へ向かっていった。今にして思うと三宅島ってそういった
観光客目当てのレストランとか郷土料理のお店は極端に少なかった。 行けども行けども食べ物屋さんがない。すると上り坂の途中に一軒の店があった、 もうここしかない。そこにはこの島をサイクリングで廻る何人もの人達が集まって
食事をしていた。僕もそこに自転車を止めた。 そこはしゃれたレストランでも気のきいた郷土料理のお店でもなかった。 ただのスーパーマーケット。 僕はそこで何かお弁当を探した。しかし、無かった。 背に腹は変えられない何かサンドイッチ…。 それもなかった。見つけたのは小さな菓子パン。あんパン、ジャムパン、クリームパン の類い。それに牛乳を付けた、しめて370円。 実にさびしい旅の食事だ。 しかもベンチは先客に占領されていて僕のすわる場所がない。こーなったら 地べただ! 情けない。。なんで三宅島まで来て、地べたに座ってパンかじっていなきゃ ならないんだ?? 一文無しのヒイチハイク旅行じゃないんだよぉ! 猿岩石の「白い雲のように」歌っちゃうゾ! ふと、ベンチの方をよく見るとさっきの女の子が! 思わぬ再会!!
これって運命の再会…!?