RED LION』にはもう、行かない
                              By 鈴木たかし
友人Iくんと新宿に飲みに行った。
行くお店を決めないという行き会ったりばったりの飲み会だった。
新しいお店を探そう!ということで以前から行こうと思っていた、
『PAOPAO』というモンゴル料理の食べられるお店。 エレベーターのドアが開くなり、10人以上の待っているお客が。 何軒か探していくうちに俺たちは歌舞伎町の方へと辿り付いてしまった。 ふと、目に付いたのが「RED LION」という看板。 ライオンという店名にひかれた俺達はそこに行くことにした。 中に入るとちょっと霧囲気が違っていた。60年代のアメリカンって感じで
ロックンロールが流れていた。 入り口付近からカウンターがあった。奥の方にボックス席もあるがいくつかの
グループでうまっていた。 俺たちはカウンター席に通され、お店の女の子からおしぼりが手渡された。 「はじめまして」なんか愛想がいい。 そういうお店? メニューも手渡され、まずは見てみる。 チジミ(韓国風お好み焼)やキムチなどの韓国料理が目立つ。お店の女の子も 韓国人のようだ。 店名も店の霧囲気も料理もバラバラだが、逆にそういったお店なら韓国料理も 美味しいんじゃないかと思い、キムチ豚肉いため、チジミ、ウメキュー、ポテトの チーズ焼、そして生ビールを注文した。(大きな勘違い!) その店、ちょっと料理が出てくるのが遅かった。ウメキューが出てくる頃には1杯目が 終わり掛けていた。 すると、この店の店長らしき男(40代半ばから50才くらい)が「何かお飲物は?」 ここもそんな風に聞いてくる店かと思い、ま!いいかということで「中生を」 と注文した。 すると、そいつはとんでもない行動をしてきた…。 俺たちの前にあるビアグラスを冷やす冷蔵庫から1/3くらいビールの入ったグラスを 取り出したのだった。 そして、目の前にあるディスペンサーからビールを注ぎ足したのだった。 俺は一瞬、何が起こっているかわからなかった。 それをどうするの? 自分で飲むの? 他にもっていくの、それを?? なんと!そいつはそれを俺の前のテーブルに置こうとした。 最初に抗議したのはIくんだった。 「ちょっとそれ注ぎ足しじゃないですか!?」 「大丈夫、注ぎ足しじゃない」と言って俺の前にそれを置いた。 これをどーしろっていうんだ?俺に飲めとでもいうのか? そりゃ、客に対して失礼じゃないか、失礼極まりない! 「ちょっと、これは飲めない!」と言って戻した。 そいつはなおも注ぎ足しじゃないとかさっき出したばかりだとか、 どう言っても通らない言い訳をくり返していた。 で、挙げ句の果てに「ゴメンナサイ、ゴメンナサイ」と、うるさい客が 来たモンだという態度でその場から去っていった。 そばにいた女の子達は俺たちの異変に気付いたのか、さっとビールを出した。 俺たちは一気に盛り下がってしまった。 もう、この店を出たくなった。料理もまだほとんど出てきていない。 もし、作っていなかったらキャンセルしようと思った。 ま!そんな店だから料理も作っていなかった。 (たぶん、オーダーしてから15分くらいたっているのに) 女の子達は俺たちの機嫌を取ろうと一生懸命話し掛けてくる。 勿論、そんなことでごまかされる俺たちじゃなかった。 彼女たちの一生懸命さは伝わってきたけどね。 結局、食べた分だけ会計して店を出た。 店の入り口付近にいたそいつは俺たちが近付くなり、どこかに逃げていった。 しめてふたりで3000円弱。ビール1杯500円×3でウメキューが500円としても 1000円足りない。お通しが500円ってことか? あ、そういえばポップコーンが出てきてたなぁ。 俺たちは別な店で飲み直すことにした。 もう冒険はやめだ!2週間前、Iくんと行った西口の刺身居酒屋
『魚萬』に行った。 ここはG-Uのひるます氏に教えてもらった店で、北海道からの直送なのか、 まず、料理が旨い!そして安いんだ。 なにより、店員のサービス態度が実にいい! これは2週間前に来たときは気付かないことだが(笑) 話題は「RED LION」の話から始まった。 あいつは日本人じゃないとか、発展途上国なら許すとか。 アジアのどこかにはありそうじゃない、お皿やグラスも洗わないようなところが。
そこはそこできっとそこにしか食べられない美味しい料理があると思うけど。 ただ、俺たちは猿岩石みたいに無一文のヒッチハイクをしているわけじゃなく 普通に新宿で、美味しいお酒が飲みたいだけなんだ。 たぶん、日本人じゃないと思うんだ、日本人の感覚としてそんなことは絶対、
ありえないから。ウィスキーやカクテルとは違うんだよ。 ビールは炭酸が命なんだ。それを注ぎ足して、客に出すとは…! あんなやつがいるんだから、他に出した食べ残しの料理が出てきたとしても 不思議じゃない。
あいつの一番いけないところはサービス業をやってる者として自分の犯している
重大な罪に気付いていないことだ。 俺たちが怒ったのにも関わらず、それすらも受け入れていない姿勢だ。 たぶん、今日も平然とした顔で継ぎ足しのビールを客に出しているんだろいうな。 そんな奴を店に置いてる会社も信じらんないゼ! 帰りのエレベーターで見た系列の小松グループの「本陣」ってのも要注意だ。 よく見かける本陣という居酒屋とはいっしょかどうかはわからないが とにかく
『RED LION』はダメ! Iくんの話で面白かったのが一生懸命やってる女の子達と自分がダブったって話だ。 Iくんも一生懸命仕事をしても、上の人間が理解も評価もしないということらしい。 Iくんの所属するのは民間ではなく公なところなんでそれは組織的に仕方ないこと
なのだそうだ。 でも、あの女の子達に自分を見たって話は面白かった! そこから仕事のグチから好きなアーチストの話、近々やるバンドセッションの話、 なんかいつも以上に盛り上がっていった。 最後はレンアイ話で終わるという実に楽しい夜となった。(^^) そこで教訓。 冒険に危険は付きものだ。 しかし、居酒屋さがしくらいでサバイバルするなぁ〜って感じですね(^^;)


トップページへ