三宅島全図へ

 

三宅島の大木。

朝、9時くらいに民宿を出た僕はこの日の午後、東京に戻る船に乗る予定でいた。
船の出発が三宅港午後2時30分。民宿のおじさんが1時までに戻ってくれば、港まで
送ってくれるという。ということは午前中は遊べるということだ。
目指すはアカコッコ! 昨日の女の子の話によると三宅島の中心に向かって通っている林道でたくさんの
野鳥が見られるらしい。民宿から約10分くらいにある林道へ向かった。 道幅が約5メートル程のこの道をずっと登っていく。あたり一面みどりだった。 ところどころから鳥の声が聞こえた。僕は目をサラのようにしてガイドブックで
確認したアカコッコを探した。「すずめより少し大き目のオレンジ色をした小鳥」
だそうだ。 しかし、普段から鳥を見慣れていない者にとってはこの作業は容易ではない。 『カサカサ!』声はすれども姿が見えない。。。 とくにこの時期5月というのはやたらとウグイスが多いのだ。 「ホー、ホケキョ!」「カサカサ!」 ア!一瞬だがウグイスを見ることが出来た。確かにウグイス色をしていた。 昨日、話していた彼も言っていたが、声ほどきれいな鳥じゃなかったなぁ。 30分くらい歩いているとやたらと大きな木にでくわした。ここだけすごく
陽当たりがいいのだ。なんか空もスコンと抜けている。 この大木の周りだけやたらと鳥のさえずりが多いのだ。 思えば何百年とこの場所に立っているのだろう。 何かそれだけで神聖な気持ちになってしまう。 精霊という言葉があるが、何か偉大な魂が宿っていても不思議ではない気に なってしまう。。 ちょっとノドが渇いたので、カバンの中を探ってみた。 当然、こんな林道沿いには自動販売機などないのだ。 あった。。。しかし、これは焼酎「しまあじ」だ。 きのう、あのあと自分の部屋に戻ってからもチビチビとやっていた残りが 入っていた。 でも、気分がいいし、三宅島名産だし、、、とワケのわからない言い訳を 見つけ、つい飲んでしまった。。。 あ!さすがの僕も朝っぱらからの焼酎のストレートはこたえる。 さらに奥へと林道を登っていたが、一向にアカコッコを見つける気配がない。 おまけにさっきの焼酎がキイてきたためか歩くのもダルくなってきた。 よ〜し、ここは戻って「アカコッコ記念館」に行こう!
 
 

スズキくんの島めぐりへ