花咲ける騎士道
- FanFan la tulipe -



1952年にジェラール・フィリップ主演で公開され、その公開50周年を記念して、
ヴァンサン・ペレーズとペネロペ・クルス主演でリメイクされた映画『花咲ける騎士道』・・・
日本でも2004年夏頃公開された作品。゛ファンファン"という騎士の名前は
作品を知らずとも1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
u-tsuはずっと、この題名が気になっていて、1度も観たことがないにも関わらずナゼか
わくわく♪しちゃって(苦笑)残念ながら劇場では観れませんでしたが、先日DVDで観て
゛あぁ、冒険活劇ってやっぱりイイなぁ〜"としみじみ感じました(^^ゞ



― あらすじ ―

時は18世紀中頃のフランス・・・戦争は、この時期から世界的に流行し、『団体競技』
として、その歴史を刻みはじめていた。国王などは元の原因を把握していなかったり
するが、自らの名声や退屈しのぎのため、『団体競技』は続けられる・・・

乙女の間を行き来する、恋に遊ぶ男ファンファン。その日も可愛い娘に愛の言葉を
囁いていると、娘の父親にみつかり、娘との強制結婚を迫られる。何人もの男たちに
押さえ込まれ逃げる事もままならない。神父まで登場し、早く逃げ出さないと永遠に自由を
失ってしまうと焦ったファンファンは、何とかその場を切り抜ける・・・

途中、アドリーヌという女性と出会うファンファン。彼女は手相占いが得意だといい、
ファンファンの手相を見る・・・と、゛長寿・成功・恋愛・・・あなたは王女と結ばれる運命"
と告げる。半信半疑なファンファンが更に詳しく訊ねようとすると、先ほどの娘と父親たちが
彼を見つけ、再び追いかけられてしまう・・・・

その頃、教会近くの広場では軍人の募集を行っており、あと一人で定員となるところだった。
ファンファンは迷わず入隊を志願。強制結婚からまんまと逃げおおせたと余裕の笑みを
浮かべる。が、軍隊の地味なベージュ色の制服を見たファンファンは、自分のラッキーカラーは
黄色かオレンジだからと入隊を断る。でもそんな理由では許可されるワケもなく、ファンファンは
再び強制的に入隊させられてしまった・・・逃げられないように手を縛られ荷馬車に乗せられると、
そこには先ほどの女性、アドリーヌがいた。彼女は副官の娘で、色んな男の手相を見ては
゛王女と結ばれる運命"だと告げ、入隊するように仕向けていたのだった。

軍の施設へ向う途中、ある馬車が襲われているのに出会うファンファンたち。
女性の悲鳴を聞いたファンファンは馬車を飛び降り助けに走る。
女性大好きなファンファンは、持ち前の身軽さと剣の腕前とユーモアで次々と盗賊を倒す。
救出された女性のなかに王家の百合の紋章のドレスを纏った美女に気付くファンファン。
アドリーヌの言葉を思い出した彼は、運命を感じ興奮する。
主人らしき女性がファンファンに、礼として身につけていたチューリップのブローチを差出し
これからは゛ファンファン・ラ・リューリップ"と名乗って、と言い残し去って行った。
その直後、王室の兵隊がファンファンたちのもとへ現れる・・・
ファンファンが救出したのはポンパドゥール夫人とルイ15世の王女アンリエットだった。
ウソの占いが王女との出会いにより真実味を増し、ファンファンは更に夢見心地になる。

だが、宮廷には黒い笑みで動く影が、王と王女を狙っていた・・・
そしてアドリーヌとファンファンも、巻込まれてゆく・・・
゛チューリップの騎士ファンファン"の冒険と運命はどこへ向うのか?!



って、こんな感じのお話なんですけど・・・古典的な冒険物の内容で、ズバ抜けた出来の
お話ではないんですけど、なんともシンプルで、なのにすごくワクワクするっていうか。
決して難しいこともなく、でも軸はちゃんと方向が定まっているし・・・最近よく見る手の込んだ
作品が多い中、シンプルすぎて物足りなさも感じたりしますが、何も余計な事を考えずに
楽しめるという点では満点なんじゃないかなと思える作品です。

プレーボーイって女にだらしない印象があるんだけど、ファンファンからは不思議とそういう
マイナスなイメージがないんです。態度はデカイし口は悪いしお調子者なのに、剣は強いし
優しいし礼儀正しいしお人好し・・・どこをとっても憎めないのがファンファンの魅力。
このファンファン、是非わたるくんで観たいぃ〜っ!!!ってのが願望(^^)
どうしてもu-tsuはこういう冒険活劇物のわたるくんを観たいらしい(笑)。あの長い手足を
存分に堪能できるのは「ロマンチカ〜」のようなショー作品や、こういう作品じゃないかなぁと
思うので。きっと、実際に公演したら子供だましな脚本だ〜とかって劇評がいっぱい出て
きそうだけど(苦笑)、それでもこういうのを観たいんだぁ〜ってとっても思うんです。
ブリュアンがO.Kなら゛チューリップの騎士ファンファン"だってイイはずだぁ〜って思うんだ。
最近はこういう古典的な作品が少なすぎるっ。「王家〜」のような訴えかける作品も良いですが、
単純に楽しめる作品もわたるくんに是非演じてほしいと思うの、ホントに心底っ。

女性大好きで常にレディー・ファーストなファンファン。恋を思う存分楽しみ、でも結婚には
興味無し・・・自由奔放で束縛を嫌い、心の思うままに生きる・・・それがファンファン。
こういう生き方のできる男性像は、結構わたるくんに嵌りそうじゃないですか(^^)?
ラダメスや玄宗も良かったけれど、ブリュアンやこういう人物の方が更に魅力発揮できる
ように思うのですが・・・・?もう大人だし、大劇場向きのジャンルではないかもしれないけど、
ファンとしては宝塚でしか観れない゛湖月わたる"を希望するのは当然のこと。
男役自体が宝塚限定ではあるけど、そこに役柄がプラスされるから楽しいし魅了されるのだと
思うので、是非是非、色んなキャラを観たいと思うのですぅっ。
「砂漠の〜」では剣士ゼリムでアクションやったじゃん。ゾロやファンファンだって似たような
もんで、違うのはそれが主役、ヒーローってことなんですよ。ただそれだけなんです。
舞台狭しと活躍するカッコイイわたるくんが観たいだけさ。
絶対に実現しないと分かるから、余計に願望が強くなるんですよねぇ・・・
チューリップな騎士わたるくんを観れる日は来るのだろーか?



ファンファンを演じていたヴァンサン・ペレーズは有名作品のリメイクということを感じさせない
役作りで、リメイク版しか観ていないu-tsuにとってはヴァンサンがファンファンという印象です。
以前、BSで放送された元祖ファンファンを録画したのですが、どのテープに入れたんだか
見当たらず・・・なんだか昔から『花咲ける騎士道』という題名というか言葉が頭にあって、
どういうものなのかがずーっと気になっていたので、録画したのに・・・どこにあるんだか(ーーゞ
この人、馬術から剣術からほとんどのアクションを自らこなしていました。
こういう技術を要求される役者さんはほとんどそうですが、苦労を全く感じさせないことに感心です。
スタントを使うのは簡単ですが、迫力や作品の出来を考えると、やっぱりご本人が兆戦するのが
一番良いんですよね。カット割りも不自然にならないし、見応えあるし・・・
この人の名前は何となく聞いたことあるなってくらいなんですけど、素は好青年って印象。
映画の中では元気に大活躍で、なかなかステキな俳優さんです(^^)


アドリーヌはペネロペ・クルス・・・個人的にはあまり好きじゃない女優さんかなぁ。
u-tsuが映画を観る基準は作品内容なんで、好きな俳優じゃなくても見ます(苦笑)。
アドリーヌは叔父に育てられ望まぬ結婚を強いられますが、ファンファンと出会い彼の心からの
言葉に癒されて好意を持ちはじめ、それが恋に変っていくんですけど・・・・
ペネロペから連想されるキャラではないような気が、ちょっとしましたねぇ。
でも共通点というか持ってたイメージと重なる部分もあって、それは役に上手く反映されて
いたのじゃないかと思います。アドリーヌはファンファンと違って、ポリシーというか自分の
核となるようなものを持っていないので、そんな彼女とファンファンが何故、結婚にまで
到ったのか?というのがちょっと気になりますが、一途なところやサッパリした性格、
何より語らずとも良い女というのが伝わったということなのかも?
好ましいのは、行動派なヒロインというところ。やっぱりヒーローと結ばれるヒロインは
活発な行動派のほうがu-tsuは好きなんで(^−^;


宙組のお披露目で「エクスカリバー」が上演されましたが、
あの時の主人公は真面目な好青年・・・
この「花咲ける騎士道」はプレーボーイのお調子者が主人公・・・
同じ騎士ヒーロー物でも活躍する人物が全然違うので、世界観も違ったものが
観れるのではないかと思います。や、実際は作家さんにかかってますが・・・
最近は難しいお題や小洒落た作品が多いですが、こういうシンプルに楽しめる作品も
また是非とも上演して欲しいと、切に切に、心底願うu-tsuです・・・

もちろん、ファンファンはわたるくんでね(^ー^;



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