AGAIN 『三つのワルツ』


ものがたり

第1部 別離のワルツ

1865年のウィーン。
オペラ座の稽古場では総ざらいの稽古が行われていたが、
プリマ・バレリーナのファンニー・ピクラーの姿はない。
彼女は騎兵中尉のルドルフ・シュバルツェネック公爵との恋に
夢中で仕事も手につかない。
稽古場に遅れてやってきたファンニーに、他の踊り子たちは
公爵との恋物語りを聞かせてほしいとせがむ。

それは4月、ミモザの花咲く頃、ワルツが2人を結びつけ
恋に落ちたと、幸せそうに語る。

しかし、2人の恋は大きな障害にぶつかる。
由緒あるシュバルツェネック家の一族が、2人の結婚に大反対。
もしルドルフが身分違いの踊り子風情と結婚するつもりなら、
爵位も財産も失うことを覚悟せよ、という。
対してルドルフは、恋の為ならそんなものに未練はないと宣言。
そこで一族は、ルドルフが最も誇りとしている軍籍をも
剥奪しようとしていた。

一方ファンニーは、有名な興行師ヨーゼフとヨーハン・ブルンネル
父子に世界的なバレリーナになるためにパリへ進出する契約を提示される。
だがルドルフとの恋に夢中なファンニーはそれを断った。

ある日ファンニーは、ルドルフの誕生日に自分の肖像画を贈ろうと
画家のディックリンガーに描いてもらっていた。
その時、シュバルツェネック公爵夫人が訪れルドルフが軍籍を
剥奪されようとしていると告げる。
ルドルフはファンニーからその事を聞くが、ファンニーとの
恋の為ならそれでも良いと言う。
しかし、軍隊の行進の音が窓の外から聞こえてきた時、
まるで子供のようにはしゃぐルドルフを見たファンニーは、
彼の軍隊への愛情を改めて知り、この恋を諦める決心をする。

ファンニーは自分の肖像画を彼に渡し、 パリ行きの契約書にサインをするのだった。


第2部 思いでのワルツ

1900年のウィーン。
アンデア・ウィーン劇場ではパリ風レビューの初日が終り、
舞台裏ではシャルロッテ・ピクラーの成功で沸きかえっていた。

シャルロッテはファンニー・ピクラーの娘であった。

劇場を訪れていたオットー・シュバルツェネック公爵は
シャルロッテを見て、彼の父の代から家に伝わる肖像画の女性に
彼女が似ていることに驚く。
シャルロッテもオットーの姓を知って、父の跡を継ぎ興行師になった
ヨーハン・ブルンネルと共に驚く。
オットーはシャルロッテを食事に誘い、そこで自分の父親と彼女の
母親が恋仲であったことを知る。

運命的な出会いをした二人は恋に落ち、2人は一緒になる約束をする。
オットーは今までの不埒な生活を改め、真剣に働く決意をし、
シャルロッテは舞台を捨てる決心をする。
そして2人は新しい生活を始める為に、旅に出る計画を立てる。
シャルロッテは舞台監督や支配人に代役の手配を頼み、
オットーは旅支度の為に一時家に帰った。

ところが突然、ウィーン滞在中の国賓の王子が
劇場へ来ることになり、スタッフが困っていた。
シャルロッテは芸術家として、舞台人としての名誉の為に、
もう1度だけ舞台に立つことになった。

支度を終えシャルロッテを迎えにきたオットーは、舞台に立つ彼女を見た。
事情を知らないオットーは、彼女が約束を違えたと誤解し、
自分はスターのたわむれの恋の相手だったと傷心のうちに去って行く。


第3部 運命のワルツ

1935年のウィーン。
ウィーン・フィルム映画会社は、フランチー・イエンセン・ピクラー
主演で『運命のワルツ』を撮影していた。
この映画はファンニー・ピクラーとルドルフ・シュバルツェネックの
恋物語りを映画化するもので、ファンニー役は今をときめく大スターで
ファンニーの実の孫であるフランチーが演じていた。
そこへ、ルドルフ役を演じる俳優が、別の映画の撮影が延びたため
出演できなくなったという知らせが入る。

スタッフ一同が困っていると、フェルディナンド・シュバルツェネック
という保険会社の青年が抗議にやってきた。

「自分の祖父のルドルフを変な風に使われては困る」
といのが彼の言い分。

ところが彼を見た監督たちは、彼がルドルフ役にピッタリであり、
実際の孫同士が共演するのは良い宣伝にもなると、
急場のスターに仕立て上げることにした。

これを聞いたヨーハン・ブルンネルは、またまたピクラーと
シュバルツェネックが出会ったとに不吉な予感をおぼえる。

ブルンネルの心配をよそに、フランチーとフェルディナンドのコンビ
による撮影は快調に進み、とうとう最後のシーンの撮影になった。
フェルディナンドは、これが終ればフランチーに会えないと思い、

「あなたなしでは生きていけない、あなたを愛している」
と脚本にない台詞を叫んだ。
フランチーは「私もあなたを愛しています」と答える。

こうして3代にわたるシュバルツェネックとピクラーの恋は
ハッピーエンドを迎えた。



15、6年前に観た作品なので細部まではハッキリおぼえていませんが、
なんかとっても印象深い作品だったと記憶しています。
特に第1部でファンニーが着ていたドレスがとっても素敵でねぇ♪
神奈美帆さんはとっても可愛らしくて、ふわ〜っとした雰囲気が
またなんともいえないんですよぉ〜(^^)。
ここ最近、あのような娘役さんとはとんとご無沙汰です、ハイ。
スカーレットのようなツンとした役も似合うし、お姫様や普通の女の子も
違和感なく演じてしまえる・・・ 理想の娘役さんって感じでした。

配役

第1部 
ルドルフ・シュバルツェネック・・・公爵で騎兵中尉
ファンニー・ピクラー・・・・ウィーンオペラ座のプリマ・バレリーナ
ヨーハン・ブルンネル・・・・ヨーゼフの息子で興行師
ヨーゼフ・ブルンネル・・・・ヨーハンの父で世界的に有名な興行師
ディックリンガー・・・・ファンニーの肖像画を描いている画家
カタリーナ・シュバルツェネック公爵夫人・・・ルドルフの伯母
その他・・・オペラ座の踊り子、シュバルツェネック家一族など

第2部
オットー・シュバルツェネック・・・ルドルフの息子で公爵
シャルロッテ・ピクラー・・・・ファンニーの娘
ヨーハン・ブルンネル・・・・興行師でシャルロッテの後見人
リービンゲル・・・・二枚目俳優
アレクサンダー・イエンセン・・・アンデア・ウィーン劇場支配人
その他・・・・ショーの踊り子、オットーの友人、劇場関係者、客など

第3部
フェルディナンド・シュバルツェネック・・・ルドルフの孫で保険会社社員で公爵
フランチー・イエンセン・ピクラー・・・・ファンニーの孫で映画女優
ヨーハン・ブルンネル・・・・大興行師
その他・・・撮影所長、監督、助監督、宣伝課長、女優秘書、映画関係者など

上記のように配役は限られてしまうのでアンサンブルが多くなりますが、
それでももう1度観たい作品です。

そうだなぁ、今ならどの組で観たいかなぁ。。。
もちろん、わたるくんで3代のシュバルツェネックを観たいっていうのが基本
なんですけど、そうなると相手役さんを決めなくちゃいけないワケで・・・
でも固定した相手役さんは今の段階では分からないし、決めたくない。
ってなワケで、どっかの組で上演してくれたらイイかな(^^;。
理想は可愛い娘役さんと、 軍服・燕尾・サラリーマンの似合う男役さんのコンビ♪

ヨーハン・ブルンネルは1部から3部まで通しの役なので、
芝居巧者な方にお願いしたいです。
なんてったって青年から老人までですから・・・
今なら樹里ちゃんが適任かなぁ?
うーん、でも嘉月絵理ちゃんも上手いしなぁ。
他にも上手い人いるし・・・ワカンナイや。
因みにu-tsuが観た時は杜けあきさんが演じておりました。
めちゃめちゃ上手かったです、ハイ。








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