羊飼いの少年ゲドはある日
村はずれの老婆が
造作げもなく羊の群れを集めて
いるのを見かけます。

不思議に思ったゲドは
老婆が唱えた言葉を真似して
同じように
羊の群れにつぶやきました。


ゲド戦記の世界と魅力

 


ゲド戦記は岩波の児童文学に含まれます。本の扉を開いた所にある800者島々からなる地図。架空の世界”アースシー”を舞台に羊飼いの少年が魔法使いになり竜を操る姿は、子供たちに夢と冒険心を与えることは間違いありません。
ただ、ゲド戦記の魅力はそれだけにとどまりません。
アーヴィン女史が作ったこの世界はじっさい、大人のための哲学書でもあります。この世界を構成せしめる魔法にも、真実を映す道具としての意味があり、ゲドの行動は人生の戦いを(だから戦記)つきつめていきます。
その数々の冒険をアーヴィン女史は感情を抑えた淡々とした口調で語っていきます。
幼少の折読んだのと、大人になってから読んだのと、間違いなく2度違う冒険が出来るところがゲド戦記の魅力です。

 

世界観など

 


紀行文を読むときつい地図をもう片手に持って読んでしまう人にはオススメである。表紙裏のアースシーの地図は間違いなく読者を冒険の世界にいざなってくれる。
第一巻で自分の影と(もう一人の自分)と戦うことになったゲドは広大な世界の中を追いかけ追いかけられ縦横無尽に駆け巡る。多くの島々を船で渡り歩き、孤独に旅は続く。やがて迫る戦いの終結。

長い長い自分との戦いを終えてほっと一息。一巻を読み終えて、なんとなく二巻目に手を伸ばすと、その表紙裏には強大な地下神殿の迷宮の地図が広がっている。次の冒険の舞台はここか!!!

旅の好きな人にはうってつけの本である(笑)。

まだ完全に邦訳されていない短編集には、世界の辞典まで付いてくる。
これまたどこかで聞いたような話だがこちらが本家である。

読むべきである。
徹夜の覚悟をして読むべきであろう。

 

l i n k

 http://www.aguni.com/hon/back/gogatu/22.html 

 http://www.aguni.com/hon/review/back/25.html

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