ゲド戦記 (児童文学)
UK ル=グィン 著
清水 真砂子 訳

岩波書店
全四巻
文庫版、ハードカバー版にて、
各四巻出版

1976年9月26日初版発行

2002年 春 第5巻発売予定
(イギリスにて)


最近、魔法がブームのようですが・・・

 


なにやら今巷では魔法文学が盛況をふるっているようです。かのハリーポッターが世界を席巻いたしましたが、3月には魔法文学の金字塔といわれたあの「指輪物語」が莫大な制作費の元、映画化されるようで。児童文学で幼少を過ごされた方々には不安と期待の入り混じった日々を過ごされているかと思われます。

ところでみなさんは、最高の魔法文学を知ってますでしょうかか?
「指輪物語」ほど難解ではなく、「ナルニア国物語」のように宗教を基本としているわけでもなく、ハリーポッターの100万倍は面白い(当社比)

あの「千と千尋の神隠し」の宮崎駿監督が映画化したいと強く望んだ魔法児童文学の傑作、それをル=グィン作の「ゲド戦記」と申します。

 

 

なぜ、いま「ゲド戦記」なのかと申しますと

 


「ゲド戦記」は1976年、今から20年以上も前に書かれた3冊組みの物語です。もはや現代文学の中では古典と呼ばれる部類に入ります。

アースシーという膨大な数からなる島々の国で、辺境の貧しい羊飼いの少年ゲドが魔術学園に入学して魔法の才能を見出され、数々の冒険を経て大賢者になるまでの過程を描くまるでつい最近、どこかで聞いたことのあるかのような壮大な物語です。

1990年。今から12年前、突然、ゲド戦記第4巻「帰還」が発表されました。それは、今までの冒険とは異なり暗く年老いた大賢者ゲドの終焉の物語であり、ゲド戦記は全4巻で完結したのです。

ところが2001年4月、第1巻発売から実に20年以上のときを経て、「ゲド戦記短編集(3部作)」が発表されます。そして、それは、2002年春発表される「ゲド戦記第5巻」の予告編でもあったのです。