映画版「JOJOの奇妙な冒険(第一部)ファントムブラッド」を見てきたよ!!、Kanaが漫画家として尊敬するベスト3に入るような荒木飛呂彦の名作ですから、一人、気合を込めて渋谷のナイト上映に行ってきた訳ですよ。
………ゴメン。痛いコメントしか出来ない。(涙)
JOJO自身が長い物語なのですよ。ファントムブラッドと呼ばれる第一部だけでも…
「馬車の事故で死にかけたジョースター卿と彼を助けた(実は事故現場の物品をあさりに来ただけ)ダリオ=ブランドー。
ダリオが死んだ後、彼の息子ディオはジョースター家に養子として迎え入れられる。ディオはジョースター家をのっとるため、ジョースター家の正当な後継者ジョナサン(JOJO)を精神的に追い詰めてゆく、しかしJOJOは持ち前の貴族の精神で、それらを跳ね除けて成長してゆく…」
とここまで書くと、正統なサスペンスな香りがとてもするのですよ。貧しい家庭に生まれ上を目指すことのみを生き甲斐にする.少年にめぐってきたチャンスと、正当な貴族の後継者の少年の家を守るための戦い、青春の戦い。
ところが、JOJOはここからがらっと変わるのです、そしてここからが面白いのですが
「ジョースター卿が事故に遭った時馬車に積んでいた石仮面は(第一話に仮面が出ているのに、以降なかなか出てこないところがすごい)人の血がつくと仮面の内側むけて針を出しかぶっている人を刺し貫く恐ろしい仮面であった。喧嘩の最中、偶然その秘密を知ってしまったJOJOとディオ。しかし、その仮面にはさらに恐ろしい秘密があり、かぶって仮面の針で頭を刺し貫かれると太陽を忌み嫌い、強靭な力を持つ吸血鬼になってしまうのであった。
ジョースター卿を毒殺しようとしていたディオ…それを阻止しようとするJOJO、全ての証拠がそろい警官隊に囲まれ逃げ道がなくなったディオは自ら石仮面をかぶりジョースター卿を刺し殺しその血を使って吸血鬼へと変貌する。そしてその恐ろしい力で警官隊を壊滅させる。JOJOはその怪物となってしまったディオをジョースター家ごと焼き尽くすことでかろうじて勝利する。」
というわけで…サスペンスから突然ホラーに変わるのです。ちなみに、ここまでで物語の半分くらいです。ここから物語はヒーローモノに変わるのです
「生死の境を通り抜けて何とかディオに勝利したかと思われたJOJOであったが突如現れたツェペリ男爵は言う。ディオはまだ生きている、そして、吸血鬼を倒すためには波紋が必要だと」
このあとJOJOは「波紋法」をマスターし2度のディオとの戦いを行い…まぁ、その先は原作を読んでいただきたいのですが、
…こんな長い物語をあますことなく2時間で作ろうというほうが間違っていると思います。もったいない、。もったいなさすぎる。そんなわけで、いまいち主点の見えない。作画のいたるところに隙の見える微妙な作品に仕上がっております。途中からのディオなんて吸血鬼というより魔法使いです。途中からのJOJOなんて悲しみを背負ったヒーローというよりはゲームのキャラクターのようです(大量の雑魚キャラをばらばらたおしていくところ)そしてJOJOの恋人のエリナに原作にある魅力がちっとも感じられない(涙)
わたくしこの映画に点は差し上げられませんわ!
(ゴージャスアイリン風に)
オチ:お笑い芸人のスピードワゴンが声優担当ということでどうなのかと思っていたのですよ。(彼らの芸名はJOJOの名脇役スピードワゴンが元です)
そしたら映画の中にスピードワゴン自身が存在しませんでした。(お笑いのスピードワゴンの二人は別の役で声をやっていました。)
個人的には「少年時代編」「波紋編」の2つくらいに分けて上映してもいいのではないかと思います。原作的には「少年編」「青年編」「波紋編」な3部構成です(なんとなく別れています)
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