色彩検定1級二次を受けてきました

 

2007年12月16日

色彩検定1級二次試験当日…。

07/12/16 この話はカイジ風に表現されています。

色彩検定1級二次試験を受けてまいりました。
今回はその模様をカイジ風に説明しようと言うかつて類を見ない斬新な発想です。斬新と言うよりパロディ?間違えると盗作?

カイジが何かわからない人に最初に説明です。
カイジとはヤングマガジンでやっていて深夜アニメにもなっている
ギャンブル漫画のことです。(wikiのカイジの説明

公式サイトの最初のアニメを見ていただくとおおよそのイメージはつかめるかと思われます。(←公式サイト)

主人公カイジが借金を返すためにさまざまなオリジナルのギャンブルに立ち向かうと言う話ですが、登場人物たちの心理戦、心理描写、が核となり、命をかけたギャンブルのにおける緊張感やあせりを三人称のナレーションが盛り上げている部分が特徴的です。

 

07/12/16 色彩検定1級二次とは、

さて、色彩検定1級二次に関しては11月11日のnikkiにもちょっぴり記しておりますが、
そもそもどんな内容かと申しますと、
指示にある内容から特定の色を探し出し、それで色彩調和をつくったり、組み合わせを考えたりするのが主になります。
が、さらに、そのうえで、回答した色名をカラーカードから見つけ出し,はさみで切り、のりで貼り、と言う作業が付け加わります。回答とカラーカードがあって初めて正解となるのです(カラーカードの裏にはもちろんその色の番号は振っていますが、それを見ながらでは到底間に合いません。カラーカード内のおおよその色の位置を覚えておくのも時間短縮には必要なのです。)。
そして時間はわずか90分。…


カラーカード
カラーカード

ちなみに、色彩検定の基本でもある色というものは
大きく分けて24の色相に分かれており(赤とか青とか緑とか紫とか…)、それを、明度(明るい←→暗い)、と彩度(濃い←→薄い)で分けて表現したり、明度と彩度を併せ持った「トーン」と言う概念で表示したりします(上記カラーカードはトーンをベースに作成されています)。この数値化し、データ化された色を理解することが、色彩検定1級二次の目的ではないかと思えます。

そして問題の一例としては…
1、「b12に対し、明度に関して対照的なトーンを使用した中性色系類似色相配列」
とか
2、「2色の明度差が1.5になる低彩度トーンによるカマイユ配色」

…多分まったく意味がわかんないかと思われますが、こんな問題が延々50問近く出題されるらしいのです(一応回答を最後に書いときます)。

 

07/12/16 Kanaの勉強法

試験勉強の手順として、まずKanaは
このカラーカードのトーンのそれぞれの明度と彩度を覚えます。…といっても、すべてを頭に暗記して試験に望むと頭がパンクしますから、必要となる項目を全部問題用紙に書き出す事を目的にしてまとめます。

Kana既にここでつまづきました。全部暗記したとして、それを本番で書き出すのに30分もかけていては、問題を解く時間が少なくなります。如何に暗記したものを書き出す時間を少なくするか、如何に効率よく書くか、ということが、重要になります。最初は書き出すのに本当に30分かかっていたのです

結局Kanaはヤマをはって(またですか…)24色相の名前と、トーンごと各色相の明度と、マンセル値とその彩度だけで勝負です。
※本当は他にもXYZ表色系と、色名のマンセル値と、…その他覚えることが沢山だったのですが、Kana問題を解く時間との兼ね合いで断念です。

結局この他のことをKana何もやっていないかもしれません(重大発言)

あちこちのサイトに書いているような、カラーカードを切って貼る練習も、ほとんどやっていませんし(もともとB型のKanaにキレイに切って貼るという概念はありませんし…)

ただ、ひたすら、この暗記したものを書いて問題を解く練習ばかりしておりました。

ここで、重要なことは必ず、練習問題を解く前に、暗記したものを紙に(しかも無地の紙です)書き出して、それから問題を解くと言う手順です。
なぜかと言うと、暗記したものを書き出すのに相当集中力がいるのです。各トーンごとの色相の明度は0.5〜1刻みでさまざまですが、数字を一つ間違えたらもう、全部アウトなのですから(問題は複数の色の組み合わせを答えるものが多く、それらはこの数字から導き出さなくてはならないので、数字一つで別の答えを導き出してしまう可能性が高くなるのです。)。
暗記したものを紙に書き出して、そこで集中力を途切れさせず、その勢いのまま問題に突入できなくてはなりません。

 

07/12/16 そんなわけで暗記して書き出す文字列の一部は…

ただの暗号にしか見えませんよね。一部、覚えきれない数字の羅列を音階にして覚えると言う、独自の技を使っております。が、もっと有効な方法があるに違いありません。決してお勧めできません。これとトーン表を合わせて10分くらいで書き出せるようになりました。そして本番です。本当にこれだけです(涙)

-----------------------検定黙示録カイジ!!--------------------

07/12/16 本番開始。

会場に来たカイジは凍りついた。ザワザワ…ザワザワ…
みんな分厚いルーズリーフに、慣用色名(たとえばウルトラマリンブルーとか黄丹色)の数値まで書き込んで勉強している。明らかにカイジとは勉強の量も質も違う…猛者たち…
目の前には、封を切られていない試験用のカラーカードとなぜかオシボリ(糊がついた手を拭くため?)

こ…これが1級二次の重み…カイジ急に不安になる。

カイジ「おちつけ…おちつくんだ、ここで飲まれたら、始まる前に終わりじゃないか、いいか、今までどおりの作戦で行くんだ。」

作戦。
そう、カイジには作戦があった。
試験には2段階の手順がある。暗記したものを書き出す第1手順と、問題を問いて切り貼りする第2手順。
だが、しかし、それでは、勝てない。時間が足りない。
その苦悩の中でカイジがひらめいた。起死回生の一手を!!

それは
試験を3つの手順に分ける。
暗記したものを書き出す。
すべての問題を先に解く。
さいごに、解いた答えに対してカラーカードを切り貼りしてゆく。
いうなれば、完全分業。悩む部分と手を動かす部分を分けることによる効率アップを図る。これが、カイジの見つけ出した策!!

※ちなみに…
本番の予定では暗記の書き出しに15分、問題を解くのに40分、切り貼りに35分という割り振りを想定しておりました。

 

07/12/16 最初から試練!!

試験10分前いよいよ問題用紙が配られたが、
そこで、再びカイジ唖然。

カイジ「え…問題用紙に名前…?」

そう、それまでの試験、問題用紙と解答用紙がばらばらになっていたのだが、なぜか、1級二次に関してだけ、問題用紙と解答用紙が一つ …
カイジの策では問題用紙最初の左ページと最後の右ページが白紙で、そこにすべてを書き出す予定であった、それなら、以降のページからでも簡単に立ち戻って数字を確認できる予定であった。だがしかし、問題はすべて左ページにあり、右ページがメモ欄になっている。

カイジの策が、音を立てて崩れる!!カイジにはもう一つ策があった。反則すれすれの技、絶対間に合わない分量の問題が出た場合、表紙(の裏に書いた暗記ブツ)と中身の問題を切り離して、問題と暗記ブツを並べて回答速度を上げようと言うもの。反則覚悟であったがその技も使えないことが確定…。

カイジあせる。

中は何ページなのか、どこに暗記したものを書き出せばいいのか、悩んでいる内に、いきなり試験がスタート。

一問目から頭の中で解けそうな問題が並んでいる。
思わず解き始め、カラーカードの封を切ろうとするカイジ、

カイジ「まて、ダメだ。手順だ、最初に決めた手順を守らなくては」
解けそうな問題を尻目に、カイジ暗記ブツの書き出しに入る、覚悟を決めて1ページ目の右側に。

カイジ「おちつけ、おちつけ、ここでミスるとすべてがおじゃんだ…」
普段無意識で書いている部分で悩む…時が無常に過ぎる。

開始から10分、必要の2/3を書く。あとは、問題で必要になった時、その部分で書く。
開始10分で1問も解いていないことへの焦り、不安。
そして、1問目を解いても、カラーカードの封は切らない。すでに会場のあちこちでははさみで紙を切る音が聞こえる。カイジ、1問目から正念場。

問題数は想定より設問一つ分多い、間に合うのかカイジ…

 

 

07/12/16 救済の光、

1級二次には、いくつかの不安定な部分が存在する。
それは、回答が一つではない場合が多数あると言うこと。
だからこそ、悩む。一つであれば、見つけ出せばいい、だが、

複数ある答えの中からさらに、より最適なものを見つけ出すと言うことが難しいのだ。その見極めが難しいのだ。

その中で、カイジは光明を見つける。
今回の試験…多分例外中の例外、ファッションに関して、色ではない問題が出たのだ。ファッションスタイルに関する問題。大項目の2問め8題…。

カイジ「おお、これは…」

まさに、光明、カイジ2問目を余裕でクリア。

さらに3問目も、色に関する問題ではあるが、色を見つける問題ではない。ばらばらになった、5つずつ並んだ色を、色相か、彩度か、明度の差かを判断して記入、そしてばらばらの各色をそれぞれのグラデーションに直すという問題。つまり色を見分ける問題。

この問題には、色を見つける問題とは明らかに比べられない、やさしさがある。
それは、確率!
全色の中から選ぶのと、色相彩度明度、の3つを選ぶのでは雲泥の差がある。グラデーションは感覚で解ける。

カイジ「よし、よし、これならいける!!」

だが、その後に待つ穴をカイジはまだ知らない…

 

07/12/16 芋づる式…

カイジは色彩検定の恐ろしさを知っている…
そして、今回もその瞬間がやって来た。

「…屋根の色は先ほどの壁の色より色相差2差でコンプレックス配色の色を選択せよ、ただし、同一トーンは使ってはならない」

カイジ「これは…最初の問題(壁の色)を間違えると、この後の屋根の色、ドアの色、すべて間違えて、この設問全滅ってことじゃねーか」

カイジに不安が広がる、壁の色は本当にこれでいいのか、
※マンセル値からの変換などでは、ぴったり3属性が合わなくて、最も近いトーンを選んだりしなくてはならないのだけれども、その時、先ほどのような、複数あるような気配の回答の中から、最も適切なものを見つけ出さなくてはならなくなるわけで、今回はそれが、合わないと、この設問が全滅になると言う

そのような設問が2つ続く。壁の色をベースに、家をコーディネートする問題。
携帯電話の色をコーディネートする問題。どれも、途中の一つを間違えると、後がなし崩し的に、不正解になる(後だけあってるってことは、ある意味間違ったってことだしね)。恐るべし色彩検定…。

 

07/12/16 計算力

さらに、カイジを悩ませるものがもう一つある。

それは単純計算力とケアレスミス。

カイジは計算が苦手だ、色相差、明度差などの計算はせいぜい二桁から小数点一桁の計算だが、それが、24と言う円で行なわれたりすると、さらに、ひたすら物量でこられると、カイジはよく間違える。集中力が不意に切れる。

試験本番はさらに視野が狭くなる。思い込む。
22番の紫と24番の青紫を間違えたりする。

本人は間違っていないつもりでも、実は間違っていたりするのだ、そして、それに本人は最後まで気がつかないのだ。

 

07/12/16 カード

最後まで書ききったカイジおもむろにカードの封をあける、そして、ひたすら探す、そして切って貼る。…

あけたばかりのカラーカードは手になじまず中々作業が進まない。ひたすら糊をつけて貼る。あせる、カイジ。

ある問題の前でカイジの手が止まった。
あれ、これ、この問題。彩度が恐ろしく低いから、Bk(黒)とかにしちゃったけど、…ん?
考える瞬間も時間が流れる。

時計は既にあと、10分を切っている。ここで長考をはじめるわけにはいかない。明度が3.5あるので、Gy-3.5に換える。決断力。2級受験の時このとっさの決断で痛い思いをしているので、少し震える。

見直す時間は無い。カードを張り替える余裕も無い。ただひたすら、探す、そして切って貼って、ぎりぎりいっぱいで試験が終わった。

カイジ、成し遂げる。


 

07/12/16 そして…

問題用紙が解答用紙とくっついているので、問題を見直すことが出来ない、そして、問題を見直しても、それが正解かどうかの判断をカイジはすることが出来ない。

終わった。

全く予想もつかない。練習問題は50%がせいぜい、だって、カイジは計算が苦手だから…
だが、手ごたえはあった。

どうあれこうあれ、Kanaの2007年が終わった。

家がごっちゃりしたのでとりあえず家に帰って部屋掃除だね。と、乗った地下鉄が逆方向…Kana気が抜けすぎでありました。