Kahimi karie live in 妙本寺
場所は鎌倉・比企谷 妙本寺 祖師堂でのカヒミ・カリィのコンサートに行ってまいりました。

妙本寺とは詳細はwikiを見てほしいのですが、鎌倉三大豪族の一派、比企一族のお寺なのだそうです。
…比企一族は北条氏との争いに敗れ、この鎌倉の比企ヶ谷(ひきがやつ)で滅ぼされたのだそうです。そして、それを供養するために跡地に立てられたお寺が妙本寺なのです。…お坊さんはおっしゃいました。「この土地の下には800年前、何千という比企一族の屍が…」
なんと、カヒミカリィさんは…比企一族の末裔なのだそうです(なっ何だって〜!?)
そして、このコンサートも、「奉納」の行事として、行われるのです!
と…そんなお話をコンサートの最初にカヒミ・カリィが語っておりまして、かつてない、荘厳なコンサートが始まったのであります。
コンサートの前後に日蓮宗の奉納の儀式があったのですが、正直カッコイイのです。レゲエ?ゴスペル?ラップ?6人のお坊さんがそれぞれ違う楽器を持ち、声明を唱えるのですが、声も上下のパートに分かれたり、違うスピードで唱えたり、各自別の文言を唱えたり、…そしてそれが、また、とても美しい声で、動きもそろっていて…火打石をたたいて火花を散らし、紙のお札をばら撒き(これは、天上のハスの花が散る様を表わしているのだそうです。)開祖のおわすお堂を開き…
はい、下手な歌手よりよっぽど魅せ方を知っています。
コレを見て育ったら、音楽の道に行きたくなることマチガイ無しの一流のパフォーマンスでした。(こうやって、日蓮宗を広めていったんだなぁと、素直に感動しました。)
そして、カヒミ・カリィのコンサート。
トークとかめっちゃ緊張してらっしゃいましたが
それは、美しい音楽で、暮れ行く鎌倉の秋の風と、お堂の美しさと、荘厳さとあいまって、永遠に聞いていたいと、ただただ聞いていたいと、そんな気分にさせてくれました。太陽が沈んで光がお堂に差し、そして、夜が来て…という流れの中で、ただただ、美しい音楽だけが流れていくのでありました。

奉納を終わらせる儀式も、とてもかっこよくて、Kanaお坊さんにめろめろっす。
お坊さん6人で、同じ動きで鳴り物を鳴らしながら声明を唱えるんですよ。お客さんみんな釘付けでした。開祖のお堂を閉じて終了です。

鎌倉の夜はとても冷たく、どこか、冬の訪れを感じたのであります。冬の夕暮れが美しくて、妙本寺の長い参堂をゆっくり歩いたのでありました。
ただのコンサートかと思いきや、ソコに、歴史が隠れていて、カヒミ・カリィと北条氏と源氏が関係していて、鎌倉時代から800年たっても、ヒトは続いていて…音楽の奉納の儀式を行うなんて…
それはとてもすごい現場に居合わせたようで、歴史的瞬間に立ち会ったようで、Kanaにとっては一生記憶に残る、そんなコンサートででありました。
生で聞くカヒミ・カリィはハンパありません。普段、ライブとかで、ビール片手に聴きますが、今回は手を合わせて聞く感じで…この聞き方こそが正しい聞き方ではないかと、そんな風に思える天上の歌声だったのであります。
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