2002/8/13

田舎全景→

 


少し振り返ってみた。左の家の裏は山。
山の上にはお墓がある。山の下にはひっつくように(くっつくようにの岡山弁)集落が広がる。そして平地には広大な田んぼが開ける。山と集落の間、山のすそに沿って小さな小道がくねくねと走っている。その裏道をひた走る。誰もいない田舎の集落の裏道をKanaは記憶を頼りに歩き続ける。


左に行くと天神様右に行くと?

細いくねくね道を抜けると一本のまっすぐな道の途中に出る。ソコが天神様の参道(さっきのくねくね道は天神様へのぬけみちなのです)。右を見ると山の中に天神様の社が、左を見るとこの神社の入口があんなに遠くに見える。あそこが集落を突っ切る旧街道との接点になっている。この天神様の道のほうがずっとまっすぐでしっかりしている。

 

天神様には、小さな町に似つかわしくない立派な池と橋がある。子供の頃この橋の弧の角度が急で一人では渡れなかった記憶がある。きっとすごく古い記憶だ。

天神様の境内は撮らなかった。昔大晦日はこの境内の裏道から山の一番上まで道なき道をのぼった。そして瀬戸内海に上る初日の出を見た記憶がある。地元でもアンマリ知られていない隠れたスポットだったけれども、今でも夏草の陰に少しだけ道の跡がついていた。きっと今でも大晦日はたいまつが燃やされて初詣に来るヒトもいるのだろう。


昔天神様に「備中神楽」がきてお祭り騒ぎをしていた事があった。「備中神楽」は神様に奉納するお芝居のようなものでKanaが覚えているのはやっぱり、スサノオノミコトとヤマタノオロチの対決だ。この長い参道にたくさんの出店が出たり、たいまつが焚かれたり、Kanaはこの街がこんなに大騒ぎをしているのを見たことがなかった。別の世界に迷い込んだような気がした。今でも神楽は来るのだろうか?少なくとも 今の街にそのような気配はなかった。

 

 

お昼時うちに戻る前に少し裏の田んぼで写真を撮った。
一番上の田舎全景もそう。いつも冬はココで凧揚げをした。
川で今は亡きおじさまと魚を釣った。この家の隣を流れる
川に沿った農道を、子供の頃はどこまであるのか歩こうと
したけれども結局終点にたどり着く事はできなかった。

今でもこの道がどこまで続いているのかは知らない。
向こうの山まで続いているのかしら。

家に帰ったら。裏庭の写真を撮ろう。

裏庭へ
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